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COLUMN INDEX
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金の斧発見隊〜その7

▼no6▼
ニビシ醤油について

▼no5▼
歯磨きについて

▼no4▼
スーパーについて

▼no3▼
辛いものについて

▼no2▼
プロテイクについて

▼no1▼
福寿司について
その6 ニビシ醤油について

 日本人と生まれたからには食べ物に塩、醤油、砂糖はかかせないのが当たり前の感覚である。韓国に生まれりゃ唐辛子、中国に生まれりゃオイスターソース、タイに生まれりゃニョクマム、欧米に生まれりゃ塩、胡椒ってなもんだ。…すいませんしつこくて。

 我々、日本人は子供の時にすでにこの醤油、砂糖の組み合わせに慣らされて育つ。日本人は外国の空港に行くと「すごく匂いがきつい」と思うそうだ。どの国にもその土地の匂いがあるものだから当たり前なのだが、比較的それが淡白な日本は無臭だと思いこんでいる人もある。

 しかし、外国人に言わせると「日本の空港は醤油の匂いがする」らしい。自分達にはまったく気のつかないことだが、外国人にとってはソイソースは異文化の香りなのですぐに分かるのだろう。

 まぁ、そんなことはいいのだが、今回の金の斧発見隊はその醤油の話である。というのも私は醤油好きだ。比較的ソース好きの多い関西人の中ではかなりの醤油好きといってもいいかもしれない。トンカツの横に付いてくるキャベツにだって、時にはカレーにも醤油をかける。あの大豆を煮詰めた塩辛さがなんともコクがあって大好きだ。

 偶然というかうちの旦那もお母さんが千葉の人だったので、子供の頃から醤油文化で食事して育ったらしい。だから醤油で味付けるバリエーションの料理を多く作る私との生活はしっくりきたようだ。笑ってる場合じゃない、醤油ベースかソースベースかで男と女の関係は微妙に変わってくるもんなんである。

 結婚してからはともかく安いものでも美味しく食べよう!という2人の意見がまとまって、醤油にはお金をかけることになった。サイドメニューが充実していたら人間の生活に対する気持ちも豊かになる。分かりやすく言えば、たとえスーパーで買った一匹100円のサンマでも、焼きたてに大根おろしと上等の醤油があれば、全然味が違うという原理である。

 我が家でもっとも使われているのは香川県のヤマヒサというメーカーの本醸造こいくち醤油、長崎のチョーコー醤油、湯浅醤油のたまりなどである。お歳暮やお中元の季節に割安で出てるセットなどを買いだめしておくようにしている。

 しかし、それら高級醤油の中にあって、普通の値段でしかもこの味!という醤油が九州のニビシ醤油である。ご存知の方もいると思うが、九州の醤油は少し甘い。だから煮物にに最適なんである。砂糖を控え、醤油の甘味で炊くことで、野菜なども引き立つというわけだ。北九州方面にいかれる方は是非、お近くのコンビニで購入してみて欲しい逸品である。

 ニビシ醤油で作ったスキヤキはたまりませんよぉ。肉は安物でも醤油に凝ればワンランク上のスキヤキが楽しめます!お試しあれ。
である。歯自体は若いときのこまめな治療が効いてここ15年ほど医者いらずだが、私にとって歯磨きは日課の中でもかなり重要なウエイトを占めている。

 その私が選んだ金の斧に匹敵する歯磨きは「なすの黒焼き」の歯磨きである。昔からなすの黒焼きには浄化作用があるとかで、歯磨きに用いられていたらしいが、それをチューブ入りの商品化したものが不動化学というところから発売されている。その名も「美の友ナスハミガキクロ」という逸品だ!

 どんなものかというと、見た目は真っ黒でイカスミをハミガキに混ぜたみたいな色である。味は別になすの風味があるというようなものではないが、かなり塩辛い。しかし、これで歯を磨けば差し歯であろうが、生の歯であろうが、ツルツルになる。しかも塩加減が効いてるのでいい感じのサッパリ度だ。普通のハミガキのようにやたら甘くて、スースーするミントの味なんかではない。本物の清涼感が味あえる。

 ただ、真っ黒のものを口に入れて、歯を磨くのだから鏡を見るとかなりグロテスクではある。朝起きて歯磨きしてる自分の顔を見たら、眉毛はないし、目ははれてるし、口元は殺気立ったお歯黒姿だし、この世のものとは思えないような感じだ。

 それでもこの歯磨きは金の斧だ。ロフトや東急ハンズのようなかなり品数の多い店にいかないと手に入らないので、興味のある方は捜して下さい。
わかぎえふ(Wakagi F)

役者・作家・演出家。2つの劇団「リリパットアーミー||」と「ラックシステム」を主催。作、演出、美術、出演を兼ねながらリリパットアーミーではコメディ、ラックシステムでは大阪弁のシチュエーションドラマを手掛け、交代で企画、上演を続けている。また、最近では独自の演出法からワークショップの依頼も多く、演劇関係者や劇場、企業などでも講師として教えている。エッセイストとしても著書多数。月産100枚以上の原稿を書くことで業界では有名。連載は週間、月間など会わせて10本以上。最近は小説、テレビ、ラジオの脚本も手掛けている。古典芸能やバレエ、映画、絵画への関心も高く、その方面でのテレビ出演も多い。
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